株式投資には、現物取引と、信用取引の2種類があります。
今回は、現物取引、信用取引とはどういうものか?それぞれのメリット、デメリットを考察し、長期投資
に対する戦略を考察していきます。
目次
現物取引と信用取引
現物取引
株の現物を売買します。※ですが、もう株券というものは見ることはありません…
ノーポジションから現物取引を行う場合、買いのみ注文することができます。
証券会社に売買の手数料は支払う必要がありますが、一度買ってしまうと、金利なども必要なく、
いつまでも保有することが出来ます。
信用取引
証券会社に預託した現金、現物株式を担保として、お金を借りて株を買う、もしくは自分が保有
している現物株式を担保として、株を売ります。
だいたいの証券会社では、預託現金の3.3倍+保有株式時価×80%の3.3倍の売買が可能です。
証券会社に売買の手数料を支払う必要があるのと、信用取引金額、貸株に対し金利がかかります。
また、制度信用取引の場合、6か月以内に決済する必要があります。
※参考 信用取引(楽天証券)
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/margin/
現物取引にはない信用取引の最大のメリットは、「売り」から入ることが可能なことです。
その企業の株式を保有していなくても、この株式はこの後下がる!!と判断したなら、信用取引
であれば、何もないところから「売る」ことが出来ます。
そして、思惑通り株価が下がり、そこで買い戻せば、利益を得ることが出来ます。
逆に、株価が上がって、そこで買い戻すと、損失となってしまいます。
長期投資に信用取引は適しているのか?
では、長期投資に対する戦略として、信用取引は適しているのかを考えてみます。
レバレッジと暴落
株式投資は、企業が社長以下所属員が企業の価値向上を目指しているので、基本的には株価は上昇
すると、以前書きました。(よっぽどダメな会社じゃない限り。。。ですが)
株式取引と外国為替証拠金取引、商品先物取引との大きな違い
しかし、いくら企業が努力していたとしても、例えば2020年3月に発生した、新型コロナウイルス
による暴落のような、市況の暴落というのは避けられるものではありません。
それ以外にも、過去から数年おきに暴落は発生しており、長期投資の場合、暴落はどこかで必ず
食らうと考えておいたほうがいいかもしれません。
※参考:歴史的出来事や暴落から学ぶ、日経平均株価の推移の現在地(岡三オンライン証券)
https://www.okasan-online.co.jp/support/beginner/pickup/05.html
信用取引では、ざっくり資金の3倍のレバレッジをかけることができます。
このレバレッジですが、買いポジションで株価が上昇すれば、利益も3倍になります。
しかし、もし、暴落を食らって、株価が逆行した場合、当然損失も3倍となります。
過去にあったライブドアショックのような6日間ストップ安とかになってしまうと、売りたくても
買い玉がなく、結果委託証拠金以上の損失を被り、大きな借金まで抱える可能性があります。
そうなってしまうと、もう市場から退場せざるを得なくなります。
長期投資に信用取引金利は大きなダメージ
また、信用取引の場合、金利も発生します。
長期投資ということは、長期にお金を借りることになりますので、低金利とはいえ、金利もバカには
なりません。
長期投資に「売り」から入る必要性は?
また、信用取引のメリットと書いた、「売り」から入ることが可能という話ですが、基本的には企業
は長期的に付加価値向上を目指しています。
そのため、「この株は下がる!!」という取引は、長期投資に対しては必要のない取引と言えます。
まとめ
以上から、わたしなりの結論としては、
- 長期に持続的に成長する企業を探す。
- その企業の現物株式を購入する。
- 長期投資には信用取引は必要ない。
- そのまま現物株式を保有し続ける。
- 暴落時も狼狽売りしない。
レバレッジがかかっていないため、倒産しても借金を背負うことはない。
というのがわたしの結論です。
株式の長期投資に興味がある方は、参考にしていただければ幸いです。
※個人的な私見を含みます。
※投資に関する判断は自己責任にてお願いします。